T・T
- 粉体機械事業部 開発技術統括部 開発部
- 2017年 入社 ※2009年にグループ会社(不二パウダル)入社 2017年に転籍しダルトンへ入社
- 関西大学 工学部 機械工学科 卒業
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学生時代に学んだことについて簡単に教えてください。
ダルトンのような業界や職種を志望した理由、きっかけを教えてください。大学では熱・流体などの力学・物づくりの基礎(装置設計・金属加工・部品選定・組立など)・物の動きを制御するプログラミングなどを勉強し、自励振動で発生する音をアクティブノイズコントロールで抑制する研究をしました。
就職では、ものづくりに関わりたい気持ちから電子部品を製造しているメーカで働きましたが、技術革新で製造している部品のニーズが消滅(同じ目的を達成する部品が全く異なる構造で作られる(例:電球⇒LED))してしまい転職しました。
粉体機械装置は日常生活を支える産業に欠かせない物で、技術の進歩はあってもニーズの消滅は無いと思い、この業界に就職しました。 -
入社からこれまでの仕事内容を簡単に教えてください。
入社して始めに取り組んだのは粉砕機という粉を細かくする装置の改良でした。比較的易しい改良を担当しながら装置や粉体の勉強をしました。
その後は、細かい粉から粒を作る造粒機や粉と粉を混ぜる混合機などの改良を担当してきました。
最初に開発した装置は単純な機構ですが、価格重視の装置でどうしたらコストを下げられるかに取り組みました。
また、粉や粒の状態を監視する測定機など、専門ではない分野のことも勉強しながらの開発に取り組んでいます。
2009~2014年 造粒機の部品形状検討 2010~2014年 粉砕機の改良・ラボ機見直し・軽量化検討・性能Up検討 2012~2019年 粉砕機の研究・新規粉砕機性能評価 2013年 新規装置の開発 2013年~ 医薬業界向け連続生産システムの研究・開発 2019年 測定機の改良・粒子径計測機のバージョンアップ 2020年~ 新規装置の開発 -
現在取り組んでいる仕事を簡単に教えてください。
医薬業界向けの連続生産システムというテーマの仕事を担当しています。先輩が開発した装置を使った研究発表や、新たに必要とされる機能の追加改造、新規装置の開発をしています。
装置の設計開発だけでなく、品質の管理方法についての知識が求められ、それに合わせた機能を追加しています。この知識は社内での知見が少ない部分もあり、外部の講習や学会活動などに参加して最新の情報や技術を学んでいます。 -
印象に残っている仕事のエピソードを教えてください。挑戦したこと、嬉しかったこと、大変だったことなど具体的に教えてください。
新しく取り組む案件について、多変量解析を外部の講習で学習したときの体験です。
講習に参加する前に多変量解析について教科書で学習しましたが、難しい行列の公式がたくさん出てくる内容で、大学の講義だと欠点をとってしまうくらい難しく、ほとんど理解できませんでした。
講習では、まず公式について最低限理解しておくポイントや、公式をイメージで理解を促す説明があり、その後PCソフトを使って解析をして実際にどのように多変量解析を使うかを学びました。難しい内容ではありましたが、教科書では理解できなかった部分もかなり理解することができました。その後、講習で学んだことをベースとして他の講習などに参加して少しずつ理解を深めています。
講習内容には関係ありませんが、ノルウェー製のPCソフトを使った研修というつながりでノルウェー大使館内に入るという貴重な体験をしたことと、講習が難しい分野の理解の切り口になったことが印象に残っています。 -
1週間のスケジュールを簡単に教えてください。
毎週月曜の朝に部内会議があり、先週の実績と今週の予定を報告します。
複数のテーマを担当するので年間スケジュールに遅れが出ないように調整します。開発部の仕事はルーティーンの仕事がほとんどなく、同じ仕事を2度することが少ないです。ただし、装置開発のルーティーンは下記の様な業務を数日~数週間、長いものでは1ヶ月以上の時間をかけて行ない、テーマのゴールを目指します。
・装置に使う機器の情報収集・装置形状を検討するための作図
・装置の評価をするためのテストおよび報告書作成・取扱説明書作成など
・装置を紹介するためのプレゼン資料作成・展示会出展など -
これからチャレンジしたいこと・夢・ビジョンを教えてください。
世にない装置を開発する。
新しい発想・機構を使って粉体を処理する装置を提案できるようになるため、
設計や粉体などの知識を増やしていこうと思います。 -
ご自身の部署やチームの雰囲気や環境について、ご自身のお考えとその理由を教えてください。
開発部では各自のテーマを持って仕事をしています。一人で考えていると自分の考えに固執してしまい、解決案に苦慮することがあります。そんなときには上司や部内のメンバーに意見を求めたり、相談することができます。相談やディスカッションすることで自分ひとりで思っていることよりも良い意見やアイデアが出てくることが多くあります。
ほかにも、装置を使った検証テストをするときなどは部署メンバーに手伝ってもらうこともありますが、快く引き受けてくれ頼みやすい雰囲気です。 -
仕事とプライベートの両立はできていますか?ご自身のオンオフの切り替え方法を教えて下さい。
会社を出たら仕事のことはできるだけ考えないようにして、オンオフを切り替えています。
時間に余裕が無いときや装置設計をいているときなどは夢の中でも考えていることがあるので、会社を出るときに切り替えて、週末の予定など別のことを考えるようにしています。他にもゴルフの練習など体を動かすことでリフレッシュするときがあります。 -
就職活動に励む学生へのメッセージをお願いします。
入社するときに「粉体ってなんだ?」という不安の気持ちがありました。しかし、入社してすぐに、外部講習を受講することや上司や先輩から粉体について教えてもらうことで、粉体や粉体装置について学ぶことができました。馴染みのない粉体分野でしたが、入社後に十分教えてもらうことができますので、粉体は専門外だと敬遠しなくて大丈夫です。
そして自身が大学で学んできた機械工学の知識や電気の知識は装置の設計に役立ちますので、自分の強みを活かして仕事をすることができています。
装置の設計開発に興味を持っているのであれば、是非粉体の分野を希望してください。 -
理系で学んできた内容が仕事に活きたエピソードがあれば教えて下さい
専門分野以外のことでも基礎を少し勉強していると、仕事のどこかで役に立つことがあると思います。
私は装置の動きを制御するプログラムの作成は専門外なので、制御プログラムを作成するためには、制御担当者に装置の動きを伝えてプログラムを作ってもらう必要がありました。そのとき、学生時代に学んだプログラミングの基礎知識が役立ち、スムーズに伝えることが出来ました。